重症心身障害児にとって、五感は周囲の世界と繋がる大切な手段です。視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚、これらの感覚を通して、子どもたちは自分の周りの環境を感じ、反応し、自己表現をしていきます。しかし、重症心身障害を持つ子どもたちは、その感覚を適切に活かすことが難しいことがあります。

そのため、私たちは五感を最大限に活用できる支援を大切にしています。たとえば、触れることによって安心感を得られるようなやさしい手触りのものを提供したり、音楽や自然の音を通じて心地よさを感じてもらえるよう工夫したりします。また、香りや味覚を通じて、五感のすべてをフル活用した環境作りを心掛けています。

五感を活かすことは、重症心身障害を持つ子どもたちにとって、豊かな経験や学びを提供するだけでなく、コミュニケーションの手段を広げ、心身の発達を促す大きな力になります。五感の刺激を与えることで、彼らの自信や喜びを引き出し、日常の中でできる限りの幸福感を感じてもらうことができます。

私たちの施設では、五感を大切にした支援を通じて、一人ひとりの子どもたちが感じることを大切にし、その成長を見守り続けています。五感を使ったサポートが、子どもたちの世界を広げ、より多くの笑顔を生み出す力になると信じています。